千の旋律、千の悲哀、千の記憶Dear Loneliness Leave Me Alone

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A Nostalgic Wind Blows(Homespun Tapes) 22:14



秋がようやくやってきてくれた。待ち焦がれたよ、秋。ロングカーデを
羽織って、PCに向かい、新しいプレイリストをせっせこ作る。夏の終わりと
秋の始まりを時系列に並べただけの、でもそれだけで風景や色合い
や気温が変わっていくような、そんなリスト(になってくれている
と思う)のプロトタイプができあがる。


オープニングを飾る曲目は、Steve Goldbergのデビューアルバムから、
そのものずばりな"Summer's Ending"。鈴虫と蛙の鳴き声のフィールド
レコーディングからチェロが鳴らすイントロで幕を開ける、郷愁感と
清涼感が素晴らしい融合を果たした2007年を彩る名曲。


http://www.myspace.com/stevegoldberg


上記のアドレスより試聴可能ですが、ついでに"Julia"も聴いてみて
くださいな。なんだろう、この60年代エバーグリーンさ! あれだ、
Left Bankの大ヒット曲"愛しのルネ"を彷彿とさせるチェンバロによる
イントロとメロディ。ホーンとストリング、女性コーラス、そして
シングアロングなメロディ。ここまでやられてグッとこない人は
そうはいないよ。このアルバムは、カーネギーメロンホール大学
(全米有数の工科大学のひとつ)の芸術学校音楽部を卒業した(のかな?)
Steveが、そこの学生たちの手を借りて作り上げたもの。全部で
22もの楽器が使われているそうだ。ここにも無敵のアマチュアリズム
の結晶が。このアルバムに収められた楽曲の大半は、留学先のロンドン
で書かれたもので、彼はその時とてつもないホームシックを患って
いたそうな。だからこその、満ち溢れた故郷を想う感情、漂う郷愁
なのだな。


ちなみに、2005年にリリースしたEPでは、マグネティック・フィールズ
の"The Book Of Life"をカバーしています。あぁ、それにしてもジャケ
のダサさよ・・・。こんな素晴らしいアルバムを、こんなアメリカ版
西岸良平みたいなイラストで彩ることに、何一つ異が唱えられることが
なかったということに動転してしまう。ジャケット差し替えて(これは
譲れない!)Liricoでリリースしたいアルバムの筆頭候補である。


 立夏

 と

 ともに

 光のつぶつぶもたちまち死にゆき

 きらきらした微笑の屍 床の上


 「夏」



それに続くは、The Sad Little Starsの"Singing The Summer Away"。
バンド名の素晴らしさと楽曲の良さに惹かれて購入したファーストから
数年。今年発売された待望のニューアルバムは、エレポップバンドに
成り下がった今年ワーストに挙げてもいいくらいのものだったけれど、
その素晴らしい男女混声バンドの栄光のファーストの中でもこの曲は、
iTMSでどうか試聴してくださいとしか言いようがなく。 まさに
3分間の魔法。21世紀になって生まれたサマーソングで最も美しく、
また哀しく切ない楽曲。小中高の8月29日の感傷が甦るんじゃないかな。
そう、長い夏休みの終焉が目前に迫ったあの時の。その日が金曜日
だったりしたら・・・(週明けには学校!ブルーマンデーの極地!)。
今後10年経とうが、この夏休みが終わるような根源的感傷を越える
表現が現れるかすら僕は疑問だ。ここ数年の僕は、コンピの最後を
しばしばこの曲で締めくくっていたくらで、まさに「必殺の一曲」
をこんな冒頭に。ただし、マイスペで試聴可能な楽曲はどれもこれも
最低なので、アドレスは自主規制としておきます。



 はじまりとともにすでに遠ざかろうとしている一日

 世界は砂の下に澄む秋の水となって

 おれの胸のなかを溜息のようにたゆたう

 「風、めざめ」



3曲目は秋の早朝のむらさきの空の彩りを、弦の響きとピアノの調べ
に託す。まるで映画のワンシーンに挿入されているようなシークエンス
で始まる、"Something you really need"という楽曲は、フランス人
Guillaume Légliseを中心とするトリオバンドMy Broken Frameの
デビューアルバム『Chapell Hill』から。


http://www.myspace.com/mybrokenframe


絵が浮かぶイントロでしょう? スチール写真のスライドショーが
まさにぴったりな。そこから疾走するピアノに導かれ、ベルセバの
ごときメロディが流れてくる。まるでホームスパンのジャケットを
着て、落葉著しい坂道を下っているような趣。


 水という文字の

 美しさとむごさを

 馴らすことができない

 ふかまるばかりの

 風の私語

 ぶらんこのように

 秋をはずれる


 「播種」



そして、4曲目はここいらで女性ボーカルの温かみが必要だ、という
ことでLet's Go Sailingのアルバムから・・・・とここまで書いて
きて気力の糸が切れました。かように、これほど簡単にコンピの
アイディアが練っていけるからプレイリストが手放せないのだな。



曲間に引用した詩は、松浦寿輝の詩集「ウサギのダンス」「冬の本」
より。ちっと詩と音楽のコラボレーションコンピみたいなものを
作ってみたいなと閃いた。
| disc review | comments(0) | - | posted by 一本道ノボル
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