千の旋律、千の悲哀、千の記憶Dear Loneliness Leave Me Alone

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悲しいけれど、生きていかなきゃ、なんだ。さよならだけが人生だ。 13:52


誰とも分かちあえない悲しみが、こんなにも胸を苦しくさせるとは・・・。今になって知った。ノルウェーの気鋭のSSW、Thomas HansenことSt.Thomas(Saint Thomas)が31歳の若さで、先月10日に亡くなっていたことを。"unfortunate combination of prescribed drugs"と、レーベルサイトでは発表されている。処方された薬の不運な組み合わせって、それはつまりどういうこと!?


悲しい。あまりにも悲しい。彼の喪失は、僕の音楽生活から一つの輝きを確実に失わせてしまった。2004年、とうさいさんからいただいたコンピに収録されていた楽曲によって彼の存在を知り、手に入る全てのCDを買い漁ってから3年の月日が流れた。メロディカやハーモニカとアコギによって、ややもすれば牧歌的に振れすぎるくらいの彼の音楽性だったけれど、アメリカの良質ウタモノレーベル「MISRA」からリリースされた唯一のインターナショナルアルバム「I'm Coming Home 」ならば、比較的容易に入手できると思うので、是非手にとっていただけたらなと思う。

彼の線が細くときに不安定に揺れる声質から、ノルウェーのニール・ヤング、そう勝手に位置づけていた。ニール・ヤングなんだから、ボロボロになっても生き続けて、死の淵に立っても果敢に戻ってきて、何枚も何枚もこれからも新しい音を聴かせてくれるんだとばかり思っていた。遠い遠いところに暮らす人だけれど、それだけは何があってもかわらないだろうと。でも、それももう叶うことはない。



St.Thomasの残してくれた名盤の数々を聴きながら、今年僕が読んだ中でベストと断言すると同時に最も涙腺が緩められた短編小説「白髪のニール」(重松清:小説新潮9月号掲載)を再読する昨夜半。滂沱。泣けて泣けて仕方がない。重松氏のこの小説は、上記の文芸誌の特集「ロックは大人の愉しみ」のために書き下ろされたものなのだけれど、正直ニール・ヤングのことが大好きで大好きな人にしか、その良さや魅力は100%伝わらないという、非常に敷居が高いものだ。完全な一見さんお断りの青春小説。



 『孤独の旅路』のキメのフレーズは、and I'm getting old.
  ―そして僕は歳をとっていく。1972年の作品だ。ニール・ヤング
  は27歳。ブライアン・ジョーンズとジミ・ヘンドリックスと
  ジャニス・ジョプリンとジム・モリスンが死んだのと同じ年齢で、
  ニール・ヤングは歳を取ることを歌った。死なないことを歌った。
  生きつづけることを、へなちょこな声と、あまりうまくないギター
  とハーモニカで、歌った。




 「これからはロールじゃ、ロールすることが肝心なんじゃ」
  フクちゃんにというより、自分自身に言い聞かせるように、
  じっと虚空を見つめて「キープ・オン・ローリング、なんよ」と
  言う。

 「転がりつづける、ということですか」と僕は訊いた。
  先生は首をゆっくりと横に振った。
 「止まらん、いうことよ」
  僕を見つめ、フクちゃんを見つめて。
 「終わらん、いうことよ」
  さらにもう一言――。
 「要するに、生き抜く、いうことよ」




 「ロックは始めることで、
  ロールはつづけることよ。
  ロックは文句をたれることで、
  ロールは自分のたれた文句に責任をとることよ。
  ロックは目の前の壁を壊すことで、
  ロールは向かい風に立ち向かうことなんよ」
  じゃけん
 「ロールは、おとなにならんとわからん」




ちょうど昨日、同い年の盟友に会った時、いつものように女の子についての感謝に対する話をしながら、「長生きして、ずっと女の子を愛したいもんだね。少なくとも今の倍は生きないと!」と話したのだ。心斎橋ビッグステップの二階で、階下にたむろする女の子
たちを見下ろして、「街にはこんなにかわいい女の子でいっぱいなのに!!」と快哉を叫んだのだ。三十路突入へのカウントダウンを前にして、さながら中学生みたいな不純な(だけど純粋な)動機で人生の先の先までを真剣な顔して語ってしまう自分たちのことが、大好きだ。 神様のレーダーにひっかかってしまったり、死神の断頭鎌が振り下ろされたりしないかぎり、一つ、また一つと歳を重ねていくのだ。女の子ばっかり追いかけながら皺ができたりシミができたり、目が見えにくくなったり、EDになったとしても。





MISRAのサイトで、僕が一番大好きな歌と二番目に大好きな歌がダウンロードできるので、出来れば聴いていただけたら幸いです。


http://www.misrarecords.com/mp3.php



Myspace(今は試聴がないけれど、なぜかライブ音源が聴けます)

http://www.myspace.com/stthomas1976


なぜか上記のMISRA盤がamazonではこんなにも安く。そして試聴も。

http://www.amazon.co.jp/Im-Coming-Home-St-Thomas/dp/B000065AO9/ref=sr_1_3/503-1979670-2638338?ie=UTF8&s=music&qid=1191222440&sr=1-3
| disc review | comments(2) | - | posted by 一本道ノボル
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Comment








Misraのカタログで名前とジャケだけは知っていたんですが、この記事に啓蒙されて初めて試聴してみました。いいですね。買ってみようかな。アマゾンUSは何故か日本よりも高いですね。Sourcing Feeって、そんなの客にチャージするなよ。

彼のご冥福をお祈りします。
posted by yas | 2007/10/17 7:37 PM |
yasさん、コメントの返信が遅くなって申し訳ありません!

亡きSt.Thomasは、本国ノルウェーの盤はどうにもこうにも牧歌的過ぎて聴いた人が苦笑してしまうナンバーが多いんですが、Misra盤はおそらくレーベル側が釘を刺したのか(苦笑、非常に濃密な楽曲揃いとなっているんですよ。音の手触りも、北欧の鬱々としたダークサイドの気分が出ていますし。なにより、バッファロー・スプリングフィールド含めニール・ヤング節を前回にしているというのが何年経っても愛聴している理由ですね。絶対に買って損はない一枚だと思うのですが、それはyasさんが帰国されてからで十分かなとも思ったりも・・・ええ安いamazonジャパンで(笑。


ほんとこのブログはmixiで書いた日記から出来のいいものをピックアップして投稿しているのですが、今後はもうちとペースアップしていきたいもんです。音楽ネタをしっかり書いていかないと、という感じで。
posted by 一本道ノボル | 2007/11/08 1:46 PM |
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