千の旋律、千の悲哀、千の記憶Dear Loneliness Leave Me Alone

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Lirico第4弾リリース 「Sweetly Elegiac Lullaby (From Norway)」 19:20


いつ発表できるのだろう、もういいのかな?と待ちくたびれて数週。今月発送のp*disのメルマガにて最初の一報が出ましたので、これをもって解禁と解釈し、ここに皆様に速報としてお知らせさせていただきます。


昨夏のタマス・ウェルズのファーストアルバム再発から沈黙すること8か月。ようやくLiricoの第四弾リリースが決定いたしました。スカウティング活動に励み、幾度となくリリース候補の報告を挙げるも(音源を送るも)、A&Rのsinは一向に首を縦に振らず。


「次のアルバムまで様子を見よう」
「ちょっとカラーじゃないね」
「ボーカルの声質が弱いね」
「キラーチューンがないよね」
「面白いけどバンドサウンド過ぎるかな」
「次はスウェーデンあたりがいいな」
「録音がもっとマシだったらなあ」


Liricoというレーベルは、スカウトマンである一本道ノボルの感性が鋭敏に反応したのち、さらにsinの琴線を通すという二重の濾過装置によって方向づけられているわけですね。幾ら兄弟とはいえこの二つのフィルターが合わさる部分は非常に狭いと言えましょう。僕の間口は広いけれども、sinによるビジネス視点が介在すると途端にせばまるのは当然だけれど。Liricoに対するヴィジョンが明確であればあるほど、事は上手くは運ばないわけです。軸になるものがブレないことを何よりも大切にしているから。ゆえに依然、白鳥(レーベルロゴマーク)飛び立たず、なのだ。


僕とsinの地元は、白鳥(コハクチョウ)の大群がはるばる越冬しにやって来ることで密かに有名で、毎年100羽くらいが家の近くのため池に飛来する。なかなかリリースが決まらなかった時期、僕はジョギングついでに休日に近所の池を訪れては白鳥たちの群れにテレパシーで話しかけていた。「おい、白鳥の歌なんか聞こえないよ・・・・」。物思いに耽るとすぐ庄司薫人格が顔を出すのは僕の瑕疵であるのだけれど、でも世界は物凄く広いんだから地球の片隅にはそんな存在がいると信じるしかないのだ。こんなもの希望がなきゃやってられない。


スウェーデンで見つけた非凡な才能の持ち主は未だアルバムのマテリアルが揃わず(でも、彼は絶対に出したい)、イタリアのボンクラオタク野郎は「アルバム作る気ないもーん」と匙を投げるありさま。迷スカウト一本道ノボルの門外不出のリストには、ベルギーの哀愁カルテットやシンガポールのSSW、デンマークのJosé González、テルアビブを拠点に活動するイスラエルフォークの新星、韓国のフォークトロニカ・ガールズデュオなどなど、多国籍を通り越して最早わけがわからない世界地図の様相。人のいない裏通りを抜けていると道に迷ったという典型か。いやいや、そのいずれもsinには聴かせていないから今後「もしも」があるやもしれず。


ようやくLirico印が押せるアーティストに出会ったのは、昨年末のある日のことだ。ノルウェーのSSWの歌声が僕の頭から離れなくなってしまった。歌唱法として楽曲の大半をファルセットで呟くように放つその歌声。すぐさまアルバムを購入し、聴きこんだ。彼の名はEgil Olsen。カタカナの表記は「エギル・オルセン」。ルックスはバッドリー・ドーローン・ボーイさながらの丸っこい髭男。ノルウェー人だからと言ってKings Of Convenienceの二人やソンドレ・ラルケ君ラインの見た目を想像された方は本当にごめんなさい。彼の本名名義としては初となるアルバム「I Am A Singer/Songwriter」がLiricoから発売されることになりました。4月4日に。とりあえず彼のマイスペにて試聴してみてください。アルバムのオープニングを飾る「Singer Songwriter」から是非どうぞ。



http://www.myspace.com/egilolsen



なんだか酷いイラストレーションがトップを飾っていますが、これはエギル本人によるもので、自画像になります。その自画像と愛犬が飾るジャケットは、日本盤仕様となりまして、sinの辣腕による強制変更により多少の手が加えられております。現行のままでは非常に受けが悪いこと確実なので。彼自身ちょっとしたアーティストであり、上記のオープニングナンバーのPVは、なんとノルウェーの昨年度のショートフィルム・フェスティバルのミュージックビデオアワード部門で最優秀賞の栄冠に輝いてしまったという、ノルウェー人の感性が全くもってよくわからない話もあります。授賞理由は「シンプルだから」。さすが! 


それもあって映像関係が充実している彼の公式サイトでは、ライブビデオやビデオクリップがたくさん試聴できます。そして、本名名義以前に活動していた「Uncle's Institute」というBeckとEelsもどきの音源(アルバム2枚とEP2枚)が無料ダウンロードできますが、一本道ノボルは決してお勧めはいたしません。その辺をご理解いただきたく思います。なぜならそれは彼が「覚醒」する前の音源だから。精神的病に伏し、不安定な時期に手慰みとして作っていた音源であるゆえに、少々どころか奇妙にパラノイアックなのです。Eelsを崇拝しているのは、ダークサイドへ落ちがちな自分の支えとなっていたのでしょうね。しかし、彼はギター一本を持参して向かったアメリカ旅行の最中に天啓が開かれます。改めてソロとして再出発しようと。シンプルなメロディと飾らない唄だけで今一度音楽に向き合ってみようと。そして届けられたのがこのアルバムというわけです。


告知の割に音楽性に一切触れていないのも問題なので軽く。今はライナーの執筆があるのでどうしてもそっちに集中せざるを得ないのです。さて、彼の音楽にキャッチフレーズを付けるならば、日記のタイトルにもあるものが相応しいかと。「Sweetly Elegiac Lullaby」。文法適当なので間違ってるだろうけれど、ここは感性を大切にしたい。アコギとエレキの弾き語り一点張りのエギル青年。しばしばファルセットで歌われる剥き出しのメロディはさながら子守唄のような童謡性を含みながらも、どこかにエレジーのごとき哀しみを孕んでいる。僕がそう感じたことから命名されました。そして、この作品もタマス・ウェルズに続いてどこまでも「フラジャイル」なのですね。


うーん、下世話な表現に翻訳すれば「塩チョコメロディ」ってのにも言い換えられる? しょっぱ! でもビター・スウィート! つまり、それって人生そのものってこと!? どっこにもハピネスはありゃしませんけれど、みんなが皆そんなのだけ追い求めて生きてるわけじゃないんだもの。


というわけで、本国ノルウェーから半年遅れること卯月にリリースされます。一陣の風によって散っていく桜の花びらの無常性や「もののあわれ」の感覚には最適かと思われるエギル・オルセン、よろしくお願いいたします!!
| disc review | comments(0) | - | posted by 一本道ノボル
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