千の旋律、千の悲哀、千の記憶Dear Loneliness Leave Me Alone

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生きていることのなつかしさに。(続・げんてんとは) 01:54


わたしは、自分自身の行動には必ずや理由と根源があると信じているクチで、「なんとなく」や「特にこれといって意味はない」ということが大嫌いなのです。全てにおいて説明が可能だ。そう思って生きているわたしは「クリア」という視座に貫かれている。そんなパースペクティブを抱えて生きることが一つの指針になっちゃっている。だから、ふとした疑問にだってその原初的風景を見出してしまうのです。


「人はどうして睡眠のさいには手を両の太ももで挟むのか」という命題がありますね。わたしの場合はしばしば入眠時に催してしまう欲求ですが。どうしてだろうと考えた時に、わたしにははっきりと一つの風景が見えてくるのです。もしかしたらそれ以前にも本能でやっていたのかもしれませんが、それ以降は意識的になったというターニングポイントがあります。


そこには「死」という概念が関わってきます。


わたしが小学二年生のとき。としは7歳であり、忘れもしない1985年8月12日。御巣鷹山に飛行機が墜落します。日航ジャンボ機墜落事故です。子供のころの記憶がどういうわけだか三十路を越えた瞬間、忘れていたような些細なことまで蘇ったりしているのですが、その時のことだけは今でもはっきりと記憶しています。現在とくらべても鮮明さのかけらもない小さなテレビのブラウン管に映し出されたニュース速報。「123便が行方不明」という文字がもたらす不安感。画面が変わって、広大な山の風景ともくもくと立ちのぼる噴煙。ヘリコプターの轟音。
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ぼくの歌・みんなの歌(原点を忘れた全ての人へ) 02:05


原点とは何かという瞬間を、そこから発せられるパワーの凄まじさを目にしたのでご紹介したい。ときは1月18日金曜日。早朝5時台にNHKのBS1にて「ニュース おはよう日本」を見ていたときに"それ"は流れた。「広島県庄原市・元気を届ける84歳のDJ」と題された正味5分弱の映像をご覧になった方は、いったいどれくらいの数なのだろう。


上記の場所に居を構える槇原数彦さんは、84歳にしてDJでもある。だからといって、あの長崎のクラブでVJをやっている75歳のお婆さんとは少しだけ種類が違う。槇原さんがDJを行うハコには若者は一人もいない。なぜならその場所は特別養護老人施設だからだ。クラウドは全員が老人。彼は各地の老人ホームなどを回ってDJを行っている。


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| - | comments(7) | - | posted by 一本道ノボル
フラグメント化する社会/パノプティコンをかいくぐって 03:19


この世界の断片化が進んでいることに対して、危惧を抱いたのがいつだったのか明確には憶えてはいない。フラグメントの季節。僕たちは、新たなメディアの登場により、全体ではなく部分の享受に慣れてしまった。感覚が麻痺したという側面はあるだろう。新曲が即座にアップされるmyspaceは、断片による全体の崩落を生んだ。全曲フル試聴は当たり前、アルバムを待たなくともウェブ上を探せば無料ダウンロードできる音源だけで全体の半分以上を構成できたりする現状。ますます音楽雑誌メディアの存在感は希薄になっていくだろう。軽く一例を挙げるなら、音楽誌のアルバムレビューの空洞化は甚だしい。鹿野淳の「MUSICA」は、ミュージシャンに音源レビューをさせるという隠し玉のごとき手法を採用しており、ましてやそれが数多あるレビュー以上の奏功があるのだから、自嘲含めて墳飯ものだ。僕自身、Liricoのスカウンティングにはmyspaceや海外の音楽ブログが欠かせないわけで、その結果として"アルバムを楽しむ"という行為を潔く捨てざるを得なくなったという弊害はどうしたってある。

YouTubeもまたしかりで、見逃したテレビ番組やスポーツのいち場面を脳内でつなぎ合わせて完成させることが一般化しつつある。その場に居合わせなくても、録画しなくても、"それ"と出会える可能性が一気に増した(おかげで楽しめた番組やシーンはすでに数え切れないくらいある)。

フラグメントの強みは今後出てくるのだろうけれど、YouTubeには素人が撮影したライブの流出も数多く、「現場感の喪失」は今後も進んでいくだろうし、そうなってくると行ったり見てもいないのに「行った気になる」「見た気になる」という感覚を警戒せざるを得なくなる。それだけならまだしも、活字化する/言語化するという行為もまた、ブログやSNSの普及によって僕らはたくさんの機会を得るようになった。「つもりになって」言葉を費やすことほど、厄介なことはない。だってそこに 「リアル」は生まれないのだから。それらを含めた問題は、「知」に関してだ。インターネットの普及から進化によるこの10年で、「知」に関するインフラは充足以上のものを獲得したことは間違いない。


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想像力は死んだ、想像せよ。  Imagination morte imaginez 04:28


僕の「笑い」の文化に対する感性は、浅草キッドの水道橋博士および「サイキック青年団」その他のラジオと活字による影響下で形成されたものなので、この度のM1結果に関して仔細に分析する言葉を持たない。年末恒例行事ゆえに家族全員が凝視していたけれども、芸の披露が終わるたびに「風呂に入らな」とか「洗い物をしないと」という具合に一人また一人と散っていった。男前以外は人間として認めない母は呟いた。「チュートリアルが二年連続で優勝やね」。番組合間のオートバックスのCMで流れた二人の掛け合いの方が余程面白いと言いたかったのだろう。


(ネタに関する)トピックの取捨選択の凡庸、フォーマットの凝固による動脈硬化、それにともなう「ロゴス」と「ミュトス」の拮抗と配分(わかり易く言えばロジカルとその対義語であるイマジネーションの調合率だ)、問題として浮上していたそれらは相も変わらず解消されるものでなかった。ピンとして演じれば、それら全てを凌駕できる才はあれど(「世界のナベアツ」が現在試みているアプローチなどはまさにそうだ)、それが二人になるとなんと困窮を極めることよ。コンビが起こす、一瞬を永遠に変えるようなケミストリーなぞ、ことM1に関しては数年に一度しか見受けられない。


2001年の麒麟はロゴスとミュトスを鮮やかに反転させ、2003年の笑い飯はフォーマットの革新的アップデートの完成とトピック・パラフレーズのモディファイを同時に行うという奇跡を演じ、2005年のチュートリアルはイマジネーションのインプロビゼーションによる遊戯の快楽を僕たちに見せつけた。隔年で起こっているその魔法を、本来であれば今年目撃できるはずであった。だが、僕たちが見たものは「下剋上」というイベント運営上のシナリオ面における新手だけだった。どうでもいいね、うん、そんなことはどうだっていい。だって、みんなが望んでいたものはたった一つでしょう。正しい言葉で表現できないけれど、それはThe Boomの「手紙」のこんなラインのようなこと。


「きっと、僕らの夢を完璧に成し遂げてくれるシンガーが出てきたら、
 僕はギターとマイクを置いてそいつの歌に夢中になっているかもしれない。
 僕はただ、音楽を愛していたいだけだ。
 ロックンロールにこめかみを撃ち抜かれたいだけなんだ」



笑いを天職として選択する人間は、神の領域に近づくことをその使命とすると僕は考えている。だが、「笑い」はここ数年の間にメディアによってレイプされ、お気楽でインスタントなものに成り下がり、「お笑い」となった。お笑いに従属する輩はたくさんいたね、一昨日も。氾濫していたね。もうどうでもいいよ。
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| coming_out | comments(2) | - | posted by 一本道ノボル
hueコンピ第2弾に対する告知日記 19:02


これは先月初旬に行われた対談である。




暢平(以下暢):さて、タイトルを考えるか。


一本道ノボル(以下ノ):他に日記のネタはあるだろうに、これまた
            唐突ですね。


暢:命名という行為にはそれなりの拘りがあって、ね。


ノ:「Lirico」は見事に丸投げされましたもんね。「よろしく」って。


暢:あれはブレストもくそもあったもんじゃなかったけど。まったくの
  ノーマークだった「Lirico」に決まったときは逆に驚いたものな。


ノ:あれこれこねくり回したり意味付けしたりしないのが一番って、
  そういう教訓なのですよ。


暢:その割に、後付けでこれでもかというほど意味を与えたけどね。
  「スペイン/ポルトガル語なのは、なるべく米国以外の国から
  逸材を紹介していくという決意の表れだ」とか。何てこたない、
  単にポルトガル語の辞書をパラパラめくってたら目に留まった
  だけの話なんだけどさ。


ノ:何事もスタートしてから勝手に形成されていくもんですよ。
  イメージというのは翼が生えてて、それでもって生みの親の
  本意などどこ吹く風とばかりに飛んでいくのですから。


暢:いつか、あの白鳥のロゴが水面から飛び立つ風に変わって
  いたら面白いな。「リリちゃん、羽広げてますよ」みたいな。


ノ:あ、上手くまとめようとしてますね。ほんとのところは、
  「ユリオ」から来てるという、公私混同甚だしい真実を
  ものの見事に隠そうとしてるじゃないですか。


暢:不都合な真実、だな、それは。ポルトガル語で百合の花は
  「Lirio」。俺にとって全ての表現は一本の芯で貫かれていると。
  でも、それだとあまりにそのまんまなので、辞書でその項目の
  ひとつ上にあった「Lirico」にしとこうというそんな軽いノリ。


ノ:今更そんなこと言っても、誰も知らないでしょう。一部の人が
  ニマニマしてるだけですよ。「おう、懐かしい名前だ」みたいに。


暢:「奇妙な盲目の小さな乳房」以前の頃から読んでくださっている
  人にとっては4年以上ぶりの邂逅くらいか?  


ノ:旧交温めるのはさておいて本題に入ってくださいよ。


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渡辺ペコ 「ラウンダバウト」  21:12


渡辺ペコ待望の長編初連載は、市立春日局中学校の2年3組を舞台にした青春群像劇だ。14歳女子の肌理こまかい感情の機微や葛藤が、体育や保健や道徳などさまざまな学校の授業や放課後の部活に絡めて描かれていく。「蛇にピアス」「東京膜」ときた作風が、まさかここで14歳たちを主人公にした王道の物語になるとは思ってもみなかった。1巻における主要登場人物は以下のメンバー。


野村真(ハードボイルド漫画家に想いを寄せる妄想少女)
坂東英子(真の親友)
黒柳徹(真のことが好きな園芸マニア)
草野(彼女たちの担任)
水上たまき(学校をドロップアウトしたクラスメイト。愛読書「QJ」)
野村優(真の姉:高校一年)


さて、ざっと上記の名前に目を通していただければお解かりのとおり、この主要メンバーは「世界ふしぎ発見!」に出演するタレントが元ネタとなっている。なんといっても、各キャラクターの設定が上記の番組を踏襲しているという事実から眼を背けることができない。バカさと末っ子的無邪気さを兼ね備えた真。知らず知らずに設定したキャラクターを変えられずしゃしゃりでてしまう英子。洞察力と聡明さをもった黒柳。全員をまとめる立場の草野。なんだろう、この見事に腑に落ちる感覚は。あとは小林麻耶的役割さえいえれば完璧じゃないか。彼女の意図するところが全くわからない。単なる思いつきなだけにもとれるし、「キャラクター」という要素に対する強烈なアイロニーにもとれる。でもどことなく痛快な気分になってしまうのは、それが見事に嵌まっているから。劇中、随所にオフビートなギャグや小ネタが効果的に挿入されているが、そこにも光るものを見出すことができた(それは、あいだ夏波「スイッチガール」のような女子のリアリズムに根ざしたものではなく、東村アキコのような特定世代の感覚を絶妙にくすぐるものだ。真が読んでるマンガが「特攻の拓」だとか)。


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悲しいけれど、生きていかなきゃ、なんだ。さよならだけが人生だ。 13:52


誰とも分かちあえない悲しみが、こんなにも胸を苦しくさせるとは・・・。今になって知った。ノルウェーの気鋭のSSW、Thomas HansenことSt.Thomas(Saint Thomas)が31歳の若さで、先月10日に亡くなっていたことを。"unfortunate combination of prescribed drugs"と、レーベルサイトでは発表されている。処方された薬の不運な組み合わせって、それはつまりどういうこと!?


悲しい。あまりにも悲しい。彼の喪失は、僕の音楽生活から一つの輝きを確実に失わせてしまった。2004年、とうさいさんからいただいたコンピに収録されていた楽曲によって彼の存在を知り、手に入る全てのCDを買い漁ってから3年の月日が流れた。メロディカやハーモニカとアコギによって、ややもすれば牧歌的に振れすぎるくらいの彼の音楽性だったけれど、アメリカの良質ウタモノレーベル「MISRA」からリリースされた唯一のインターナショナルアルバム「I'm Coming Home 」ならば、比較的容易に入手できると思うので、是非手にとっていただけたらなと思う。

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| disc review | comments(2) | - | posted by 一本道ノボル
A Nostalgic Wind Blows(Homespun Tapes) 22:14



秋がようやくやってきてくれた。待ち焦がれたよ、秋。ロングカーデを
羽織って、PCに向かい、新しいプレイリストをせっせこ作る。夏の終わりと
秋の始まりを時系列に並べただけの、でもそれだけで風景や色合い
や気温が変わっていくような、そんなリスト(になってくれている
と思う)のプロトタイプができあがる。


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| disc review | comments(0) | - | posted by 一本道ノボル
こんなことに憤ってしまうのはまだ青い証拠なのか 19:25


エルマガジン10月号の「本屋特集」は、読み応えは確かにあったものの一抹の不安をおぼえもした。それは、書店員に対するアンケートから見えてきたものなのだけれど、質問項目の中に「一ヶ月の本代」というものがあり、それに対する回答に唖然としたのだ。こんなにもレベルが低いものなのか・・・、と。


アンケート人数は100人。有名書店から町の書店、セレクトブックストア、古書店まで幅広い店員が登場。中には本好きには名のしれた方までが回答を寄せている。


上記の質問に対する回答の金額、それに僕は驚きを隠せなかった。憤りすら感じた。一人だけを抽出するとあんまり気にならないのだけれど、その項目のみに着目して俯瞰すれば、あまりにもおかしいのだ。


つまりは、みんな本に金を費やさなさすぎ!


諭吉越えていたらまだマシな部類で、樋口以下なんてざらだもの。なかにはポリシーなのか、ゼロという人も(そんなポリシーに何の意味があるのか)。
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| magazine_knotting | comments(0) | - | posted by 一本道ノボル
上半期ベスト(少女マンガ) 08:10


今年は少女マンガのコミックスをあまり購入していないんだけれど、
上半期ベストに入ってくるのは、


宇仁田ゆみ「うさぎドロップ 2巻」(祥伝社)
吉田秋生 「海街diary」(小学館)
小玉ユキ 「光の海」(小学館)
ろびこ  「ボーイ・ミーツ・ガール」(講談社)
芦原妃名子「月と湖」(小学館)

だろうか。残念ながら乱発されたタアモのコミックス群は琴線には
触れなかったし、大本命と思われた椎名軽穂「君に届け」は4巻の
時点で第一次停滞期に突入したのが目に見えてしまうのが少し苦しい。

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